2009/02/16

金澤 2009年2月号「石田屋の和座布団」

金澤 2009年2月号 金澤2月号 2009年1月20日発売
石田屋の和座布団
日本人のもてなしや、ものを大切にする心を伝える座布団。
金澤 2009年2月号 私達の暮らしはほとんどが西洋式だ。というよりも、もはや西洋式などと意識すらない。座敷のない家は珍しくなくなり、座布団の出る幕も減った。

「だからこそ座布団の役割を伝え、今の生活様式に会う商品を提案したい」と語るのは『石田屋』の田中和昭さん。

言葉通りこの和座布団はフローリングにもよくなじみ、椅子に用いても違和感がない。カバーにはテキスタイルデザイんの第一人者須藤玲子さんのブランド「NUNO(ぬの)」や、イタリアのブリニョリのジャガード織など、多彩な色や柄が揃っており、好みを選ぶのも楽しい。

制作は、54年前から手仕事で座布団を作っているという田中さんのご母堂が中心となってすべて手作業で仕上げている。4つの角がピンと立ち、面は均一で美しい。
「昔は、各家庭で作っていたものです。大切な着物は古くなっても、ほどいて生地を座布団の側地に再利用しました。また、使い古した敷布団も中綿を打直し、座布団に仕立て直して使いました。」

座布団一つにも作法があり、夏用には麻布を用いるなど季節感を楽しむ工夫をこらし、余った綿も無駄にせず大切に使い、もてなしの心を託した日本人。その知恵と心栄えの美しさこそ継承していきたい。

(金澤 2009年2月号記事本文より抜粋)