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もともと私は制御工学(サイバネティクス)が専門で、基礎がしっかりしていれば応用範囲が広い学問ですから、人体の体温調節という制御システムをテーマに研究していました。横浜市立大学医学部の先生といっしょに研究するうちに、暖房とか防寒具とか住宅とか、体温に影響を与える生活環境系まで視野が広がって行ったんです。「人間生活環境系会議」という学会も設立しました。
そのうち、ある布団屋の社長さんから「布団は科学的なメスが全く入っていない品物なので、一度学究的に分析してほしい」という依頼が来て、会議で本格的に研究することになったのです。
最初は4200名の主婦にアンケートを採るところから始めました。「布団に何を望むか」という質問ですが、この調査結果から分析項目がいくつも出され、一つずつ試験機を作って、布団を科学的に実験し、性能の客観的な表示が出来るまでになりました。10年かかりましたね。
人間生活環境系という広い分野の研究も重要ですが、特に布団と睡眠を深く掘り下げるために、日本睡眠環境学会を設立したのです。
私の大学院での授業名は「人間環境調和論」と「睡眠環境論」です。
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