石田屋物語 2. 加賀の狸寝入り 3. 
蔵いっぱいの気持ち4. 雪降るときに思策する5. 寝所と庭の自然な関係6. 石田屋の基本理念 Key 
word 3R 1. 温故知新 2. 加賀の狸寝入り
3. 蔵いっぱいの気持ち


金沢の料亭では、九谷焼の皿や輪島塗の椀などが、ごく普通に使われます。
なかには美術館にあっても不思議でないような逸品もあって、手が震えることもしばしば。

それら美しい器に盛られるのは、カニや甘エビなどの日本海の幸。
それに治部煮、鯛の唐蒸しといった加賀料理――。
料理もゴチソウ、器もゴチソウ。
金沢人はゴチソウ感を味わうために、道具にこだわるんですよね。

一般の家庭でも、来客用の食器や、宴席用のお膳を何組もそろえることが珍しくありません。

蔵いっぱいの気持ち 金沢の郊外では今も白壁の土蔵をよく見かけますが
その中にはお重やお膳、ふとん(布団)などが仕舞われています。
お客さんが来たら蔵からごそっと持ち出して、精一杯おもてなしをするのです。
掛け軸や座布団なども、ここぞとばかりに特別のものを取り出します。


そうしてみると、単に財産があるところに蔵があるんじゃない。
お客さんを大切にする気持ちのもとに、蔵が建てられるんじゃないか。そんなふうに思います。
蔵に保管されているのは、もてなしの心、なのかもしれません。

蔵からふとん(布団)を出すときの気持ちを、ずっと持ちつづけていきたいと思っています。

 

石田屋物語 金沢発・温故知寝
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