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2007.01.10
1/11~21 ドイツ・フランクフルト出張

ドイツ、フランクフルトで開催されるハイムテキスタイル
今年の羽毛の仕入れに行ってきます。
年々羽毛の原料が高騰していましてユーロ高も相まって泣けてきます。


安い中国産の羽毛ならちまたに山とあるのですが
かといって、それ自体もアジアでの鳥インフルエンザの関係で
生産量が減少して高めになってきているのですが…
ヨーロッパの良質な原料となると、元々そうした原料と比べ物にならないくらい高いというのに
それがさらに高くなってきているのです。
今年もUPするとの通達がありまして「どうしよう」というところまできています。

羽毛というのはご存知のように
工業製品のように同じ規格品が全く同じ規格で作れるというものではないのです。
天候にも当然左右されますし、鳥の飼育の仕方にも左右されます。

生産の仕方は中国と良質なヨーロッパの原料とは全く違い
中国の鳥は肉などを採るための副産物、といえば聞こえがよいのですが、まぁ言ってみれば廃棄物で
ブロイラー状態での飼育ですから、鳥の羽毛が汚れてしまいます。
その上、卵から成長して若鳥となった時点でカットされますが、その期間は約3ヶ月くらい。
肉は確かに若い方が美味しいけど、羽毛はまだまだいい状態とはいえない未成熟なものです。

いい羽毛の原料を作るためには
鳥をブロイラーのようなストレスや汚れがつくような狭いところではなく
広々とした大自然の本来鳥が生活している環境と同じ状況で育てられる必要があります。
そうした羽毛原料は羽毛独特の臭いは無く
天然素材の有機洗剤とキレイな大量の水だけで洗うことによって、安全でクオリティの高い原料となります。

また、良い原料は完全に成長した状態で羽毛の手摘みするのですが
卵から若鳥となった時点でのファーストプラッキング(1回目)は5月頃
それから3ヶ月後、大人の鳥に成長した8月頃にセカンドプラッキング(2回目)をします。
サードプラッキングは11月頃で、この3回目の羽毛が冬毛になって完全に成長した最高の状態といえます。

同じ農場の同じ鳥から採取される羽毛でも、1回目のものは完全に成長してないために
質がいいとは言えず、また2回目のものも3回目のものより質が落ちるため、安い価格で取引されます。
つまり、3回目のものが一番質がよく高く売買されるのです。
多くの人(自分のところで作ってない布団屋さんも)知らない事実です。


ですから、しっかり原料を見極める目が必要になりますし
信頼できるバイヤーから買い付けすることがとても大切なんですヨ。
いい原料を仕入れるために、寒い寒いドイツに行ってきます。
それじゃ、ヨロシク!!